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バックカントリーが価値観を変えた、スノーボードの美学

<Interviewee>Keigo
<Date>2021/9/30

 

バックカントリーにはじめて行ったその日から、スノーボードに惚れ込んだというKeigo。一体何が、彼をスノーボードの世界に引き入れたのだろうか。

 

仕事ではTHE NORTH FACEの販売員、プライベートでは山登りやスノーボードをするなど、アウトドアをこよなく愛する彼が抱く、Lehmansへの想いを聞いてみた。

バックカントリーでスノーボードにハマる

学生時代は小学校4年生から大学卒業まで、ずっとバスケ中心の生活を続けてきたというKeigo。大学では自分でバスケサークルを立ち上げて、最終的には20人くらいの規模まで成長した。バスケを続けてきたのは、「バスケを通じて、いろんな人と関わりが持てたから」だという。

 

スノーボードを始めたのは高校の卒業旅行がきっかけだった。しかし、バスケに熱中していたため、大学時代はあまりスノーボードにいく機会はなかった。

 

ある日、SNS上でTaigaの投稿を見かけた。Taigaとは小中学校の同級生でよく遊んでいたが、高校に進学するタイミングでお互い離れてからは、あまり連絡をとっていなかった。

 

「Taigaが大学時代に世界一周旅行をしているときに、THE NORTH FACEのバックパックを使っていたのを見ました。その時、ちょうど自分がTHE NORTH FACEで働いていたこともあり、話が広がって『スノーボードにいこうぜ!』と誘われたのを覚えています。」

 

そうしてKeigoが社会人1年目の時、Taigaとスノーボードに行くことになった。その後も何回か一緒にスノーボードに行ったが、Taigaから「今度、北海道に滑りに行こう」と誘われた。

 

「もちろん誘いには乗りました。着いた先はニセコだったのですが、バックカントリーに連れて行かれたんです。未経験だったので、最初は怖かったです。でもいざピークに到着すると、そこまで雪は降ってなくて、ちょうどよかったですね。」

 

バックカントリーに行ったその日からスノーボードの魅力に取り憑かれ、八甲田のバックカントリーや群馬のゲレンデでスノーボードをした。

 

アウトドア好きのため、自然の中にいるだけでテンションが上がるというKeigo。スノーボードにハマる契機となったバックカントリーであるが、何が彼を変えたのだろうか。

 

「スノーボードはパウダーが上がってる瞬間が好きで、『いかにパウダーを綺麗にあげられるか?』を意識しながら滑っていました。バックカントリーなら、“面ツル”の“どパウ”なので、山を独り占めしている感じがして楽しかったんですよね。」

 

バックカントリーには、山を白いキャンバスと見立てた彼のスノーボードに対する美学があったようだ。

仕事もプライベートもアウトドア

Keigoは、“THE NORTH FACE”や“HELLY HANSEN”などのブランドを抱える“ゴールドウイン”に勤め、THE NORTH FACEの店頭で販売員として働いている。

 

「もともとは数学教師を目指していたので、大学では数学科にいました。当時は、バスケの顧問をやりながら、高校のときに憧れていた数学教師のような先生になりたいと思っていました。」

 

その後は紆余曲折を経て、就活ではエンジニア職で選考を進めていた。無事内定は出たものの、内定式に出席した際に「会社の雰囲気が自分に合わなそう」と思ったことがきっかけで、すぐに内定辞退を決めた。

 

それからは、長年バスケットボールを続けてきたことから、スポーツやアウトドアに関連する会社を受けていたところ、最終的にはゴールドウインから内定が決まった。

 

「普段は人見知りなので、実は入社当初は販売員の仕事が結構キツくて。端っこで洋服を畳んでいるだけでした(笑)

でも、次第にお客さんと話すようになると、共通のアウトドアという話題で盛り上がれることが楽しいと思うようになってきたんです。最近は仕事になるとスイッチが切り替わり、やりがいを感じながら接客の仕事ができています。」

 

Keigoは、今後もゴールドウインで働いていくつもりだという。

 

「仮に転職をするにしても、販売員であり続けたいという気持ちはあります。接客が好きなので、これからもこの仕事を続けていきたいですね。」

 

そんなKeigoに、休日の過ごし方を聞いてみた。

 

「仕事は基本的に平日休みなのですが、会社の同期と山登りにいったり、後輩と街を歩いたりしています。やはり、会社の人はアウトドアが好きな人が多いですね。

気持ちがいいので、夏は山登りによく行きます。冬はバックカントリーに行くので、よく考えると一年中山に登ってますね(笑)」

 

今では山が大好きな彼も、これまでは年に1回スノーボードやキャンプに行く程度だったそう。THE NORTH FACEで働くようになってから、アウトドアにのめり込むようになった。

 

「自分が山登りなどのアウトドアをやってないと、仕事でお客さんに商品を紹介できないということもあり、昔から好きでしたがより積極的にアウトドアをやっています。

Lehmansブランドを世界へ発信してゆく

昨年冬、「スノーボードって自分たちで作れるらしいぞ!」というTaigaの言葉から、みんなで作ってみようと動き出した。それから、Taigaが工場などとコンタクトをとりはじめ、スノーボードをつくる準備が次第に整ってきた。

 

「最初は趣味の範囲でスノーボードを作るだけだと思っていたのですが、作っているうちに『販売してみたら面白いんじゃないか』という話になり、構想から約半年で会社を立ち上げて予約販売をするようになっちゃいました。

ここまで本格的な活動をするとは想像していなかったので正直驚いていますが、もともと商品を販売することが好きなので、これからのLehmansの活動にワクワクしています。」

 

Lehmansにおいて、KeigoはSNS運営を担当しているという。

 

「自分はSNSが好きだったので、現在Yossyと一緒にSNS運営をやっています。

Lehmans立ち上げ当初、Taigaが考えたSNSへの投稿文が破茶滅茶だったんですよ(笑)それから自分が代わりに文章を書いていたら、楽しくなってきました。」

 

現在、SNSの文章の大枠はKeigoが作成し、Yossyと相談しながら投稿をしている。

 

「今は、世の中の少しでも多くの人がLehmansの存在を知ってくれるために活動をしています。ゲレンデに行った時、Lehmansの赤いスノーボードを持っている人がいたら、すごくテンションがあがると思うので!」

 

Lehmansが販売するスノーボードは、サラリーマンに向けて作られているため、価格は安い一方でクオリティが高いところがよいのだ、とKeigoは強調した。

 

「これだけスノーボードが大好きな人たちが、自分たちでブランドを立ち上げてスノーボードを作っているので、商品には自信を持っていますね。普通はスノーボードなんて自分じゃ作らないと思うので(笑)

そういう意味では、Lehmansのメンバーは最高の遊び仲間だと思っています。Lehmansは最高のブランドだと思うので、みなさんに共感してもらえたら嬉しいです。」

 

彼は、Lehmansのテーマである”休日”をテーマにした日常の様子やツールをSNS上で発信していく。

 

“サラリーマンの休日を豊かにデザインする”というLehmansのコンセプトは、Lehmansメンバーである彼らが自ら体現したリアルである。その様子は、Instagramからチェックできるので、ぜひフォローしていただきたい。

 

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一問一答プロフィール

メインスタンス:+15°/-9°

スタンス幅:52cm

使用バインディング:Burton Malavita

使用ブーツ:Burton Fiend limited

ホームゲレンデ:尾瀬岩倉

好きなロケーション:山から見える街並み、森の中にいる時

幸せな瞬間:どパウを滑っている時に綺麗なパウダーが上がった時

必殺技:雪庇からのダイブ

尊敬するスノーボーダー:Travis Rice

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[インタビュー・執筆:安井一輝]